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2004. 10.01

米国輸出規制法および特許問題

最近、多くの日本人クライアントの間で米国の輸出管理法、特に技術移転の分野における輸出管理法に対する関心が高まっています。当事務所の弁護士は、この複雑な米国の規制に関し、幅広い経験を有しています。

本書において米国の特許および関連問題に適用される米国輸出管理法に関する概要をご説明致します。

輸出管理の適用範囲

殆どの米国輸出管理法は「米国輸出管理規則」(「EAR」)の中で規定されており、米国務省産業安全保障局(「BIS」)によって管理されています。EAR輸出管理規則体制は多くの項目および国に対し複雑で詳細な(25章から構成)、そして様々な輸出規制を課しています。(注1)原則として、米国内または米国原産のすべての品目(製品、技術およびソフトウェアとして定義される)は、BISの管轄の対象となります。特許は一般的にEARにおいて、「技術」とみなされます。

EARの広い適用範囲にも関わらず、多くの品目は何の輸出規制も受けずに多くの国々およびエンドユーザーに輸出することができ、また、ライセンス免除のもとに輸出することができます。(注2)しかし、場合によっては、輸出するためにBISから実際の輸出ライセンスを取得する必要があります。輸出管理規則が適用されるかどうかを検討するには、(a) 輸出されるものおよび(b) 誰に対して輸出がなされるかを確認することが重要です。(注3)

EARは、輸出管理規則が適用される品目の詳細なリスト(「規制品目表」(Commercial Control List)に規定)を記載しており、また、この「規制品目表」でライセンス免除に該当する品目を特定しています。「規制品目表」の一般的輸出規制に加えて、EARはまた、輸出特権が拒絶された一定の企業および個人に対する輸出を禁止するなど、具体的な輸出規制を規定しています。

別の米国政府機関の専属管轄下にある品目は、EARの適用範囲外で、BISの輸出当局の管轄下にはありません。例えば、米国財務省の海外資産管理室(Office of Foreign Asset Controls of the U.S. Treasury Department,「OFAC」)は、様々な国に対し実施されている輸出禁止を管理する責任を担っています。OFACの規則に基づき、米国の会社および米国人は、OFACが「特別指定国民」と認定した、輸出禁止国、個人および法人との取引を禁じられています。(注4)さらに、米国国務省防衛通商管理部(U.S. State Department Office of Defense Trade Controls)は、「米国軍需リスト」に載っている軍および防衛関係の品目に関して管轄権を有しています。(注5)

EARに対する特許免除

米国特許商標庁(「PTO」)は、一定の状況下では、海外で特許の保護を得ることを目的として、特許出願に含まれている技術の輸出を許可する独自の輸出規制規定を設けています。(注6)PTO規則に基づき輸出要件を免除されている技術は、EARの適用範囲外で、BISの輸出承認またはライセンス要件に従う必要はありません。かかる技術に対する免除を取得するためには、次のプロセスに従う必要があります。

  • 初めに、当然のことながら、個人または法人が米国での特許出願を行う。
  • 出願後、PTOは、6ヶ月間の期間内に当該特許出願に含まれている技術データに関する秘密保持命令を発行する。
  • 秘密保持命令が発行されなかった場合、出願者はPTOからの「外国出願ライセンス」の申請が可能。
  • 「外国出願ライセンス」を取得した場合、その対象技術は、EARに基づき「一般に広く利用可能」となり、出願者は、特許の技術が規制品目表でどのように分類されているかに関わらず、外国において対象技術に関する特許保護の出願を行うことが可能。

BIS輸出規制要件の特許免除の適用範囲は、米国特許出願に含まれている内容に限定されます。従って、米国の会社または外国の開発者が、特許免除が適用されなければ輸出規則の対象となる、特許出願で特定されない「技術データ」を利用する場合には、特許免除は適用されません。かかる場合には、その技術および技術データを調べ、適用されるかもしれないBIS輸出管理規則に照らし合わせて調べる必要があります。

同様に、米国人が米国の特許出願の準備をする目的で技術データを外国に送る場合には、かかる技術データの輸出は上記の特許免除の適用範囲外となります。従って、当該米国人は、かかる輸出に関連する輸出管理規則またはライセンス要件があるかどうか判断する必要があります。

輸出に該当するもの

EARに基づく「輸出」の定義には、品目の物理的輸出だけではなく、米国内を含む世界中のあらゆる場所において、情報(すなわち、技術)を米国民でない者または永住許可を持たない外国人に開示することも含まれます。(注7)さらに、海外からアクセスできるサーバーに情報を載せることもまた輸出とみなされます。

よって、技術またはソフトウェアを外国企業に輸出したり、米国内の外国人に技術またはソフトウェアを提供したり、または技術またはソフトウェアを海外からアクセスできるサーバーに載せる前に、EARに基づき適用される輸出規則があるかどうかを判断する必要があります。

適用される輸出規則の決定

EARの下では、品目に適用される輸出管理規則を決定する責任は輸出者(必ずしも製造者とは限りません)にあります。輸出者は、規制品目表に基づき品目の正しい分類を特定する必要があります。これは、適用される品目の規制分類番号(Export Control Classification Number("ECCN"))を決定することにより行います。

該当する品目から規制品目表を参照して、大抵の場合ECCNの分類を自分の判断で行なうことが可能です。しかしながら、そのような各自の判断で行なう分類にBISは拘束されず、また、場合によっては、適用されるECCNに不明な点が生じます。品目のECCNが分からない場合は、輸出者はBISに輸出品目分類決定の申請をするべきです。申請書は1枚もので、輸出者および輸出する品目についての技術説明等の基本的な事項を記入します。この分類決定の申請に費用はかかりません。BISによる申請の受理から分類決定までは通常4週間から6週間を要します。(注8)輸出者はこのBISの分類に基づき、その品目の輸出が許可されるか否か、また、それはどのような条件において許可されるか、または、輸出ライセンスが必要か否か判断することができます。

輸出管理規制の通知

BISの規則では輸出者は輸入者に対し、輸出した品目は米国輸出管理規制の対象であることを通知しなければなりません。通知の形式は問われませんが、EARに基づいて品目が輸出されてること、米国法に反する転用は禁止されていること、従って、あらゆる再輸出または移転は米国輸出管理法を遵守する必要があることを最低限記載する必要があります。技術(またはその他の品目)の輸出に関して外国人と締結した契約には、上記のような輸出管理に関する文言を含み、また米国輸出者が適用される輸出管理法に違反する輸出を回避できる条項を入れるべきです。

輸出管理規制について更に考慮すべきこと

BISは米国輸出管理規制の執行にあたり、非常に強硬な姿勢をとっており、民事・刑事の厳重な処罰および輸出特権の拒絶等、違反した場合の罰則は厳しいものとなり得ます。従って、輸出者は輸出違反が起こったか、または起こりそうか「知っている」(この用語は規則に定義されています。下記参照)ということに責任をもつ必要があります。さらに、輸出者は自分の輸出がEARに一切違反していないことを証明することができるように記録システムを備えるべきでしょう。

輸出者が輸出違反に対する責任を負うか否かの判断において、BISは輸出者が違反が起こったかもしくは起こりそうかを「認識」していたかどうかを判断する必要がしばしば生じます。この「認識」という言葉はEARにおいて以下のように定義されています。

状況についての認識(「知る」、「知る理由」「信じる理由」等言い方は多様である)とは、状況が存在する、または状況が発生する可能性が非常に高いことを積極的に知っているというだけでなく、状況の存在または将来発生する可能性が非常に高いことを意識することも含まれる。このような意識は、或る者が知っている事実を意識して無視したという証拠、または、或る者が事実を意図的に避けたことから推定される。

従って、輸出者は出荷すれば違反が発生する可能性があることを知る理由を持つ状況もありえる為、違反を積極的に認識していたわけではないと弁解することはできません。

EARは、輸出者は輸出に関する全ての記録を5年間保管することを要求しています。当該記録には、通常のビジネス業務で作成される全ての書類(例えば、発注書、請求書、船積書類等)および、BISとの交信文書、たとえば、分類決定や輸出ライセンス等が含まれます。

* * *

輸出規制は変更される場合があります。ご要望によりさらに詳細な分析を提供させていただきます。

脚注

1. BIS 及びEAR に関する一般情報は次のリンクでご覧下さい。
http://www.bis.doc.gov

2. ライセンス免除はBIS 輸出ライセンスなしに品目を輸出することを許可し、国によっては適用されます。例えば、輸出規制を条件とする品目は、ライセンス免除のもとにライセンスなしでフランスに輸出することができますが、同じものをインドに輸出するにはBISの輸出ライセンスが必要になる場合もあります。

3. 特定の場合には、輸出品の最終使用目的も知っておく必要があります。例えば、輸出品が核拡散に関する活動に利用される場合には、輸出ライセンスが要求されるかもしれません。

4. 31 C.F.R. Parts 500-598を参照。輸出禁止の適用範囲は各ケースで異なり、輸出禁止の対象となる国は適宜変わるということにご留意ください。現在、米国の輸出禁止国に指定されている国は、キューバ、イラン、イラク、リビヤ、北朝鮮、スーダンおよびシリアです。制裁内容、各国別背景、および「特別指定国民」のオンライン版を、次のリンクで閲覧することができます。
http://www.ustreas.gov/offices/eotffc/ofac/sdn/index.html

5. 22 C.F.R. Parts 120-130参照。

6. 37 C.F.R. Part 5参照。

7. これは、いわゆる「みなし輸出」規則である。

8. 輸出ライセンスの申請にも費用はかかりませんが、分類決定の申請で記載した情報よりも詳しい情報の記載が要求されます。輸出ライセンスの手続には完了まで3ヶ月かかることもあります。


U.S. Export Control Laws and Patent Issues

Recently, many of our Japanese clients have shown an interest in U.S. export control laws, particularly in the area of technology transfer. Morrison & Foerster attorneys have extensive experience with these complex U.S. regulations.

This client bulletin provides a general overview of U.S. export control laws as applicable to the export of U.S. patents and related issues.

Scope of the Export Control Regulations

Most U.S. export control laws are set forth in the U.S. Export Administration Regulations ("EAR"), administered by the U.S. Bureau of Industry and Security ("BIS"). The EAR export control regulatory regime is complex and detailed (consisting of 25 chapters in the EAR), and it imposes a myriad of export control restrictions on a wide variety of items and countries.[fn1] As a general matter, all items (defined as products, technology, and software) within the United States or of U.S. origin are subject to BIS jurisdiction. Patents are generally considered as "technology" under the EAR.

Despite the broad scope of the EAR, the vast majority of items can be exported to most countries and end-users without any export control restrictions or can be exported pursuant to a license exemption.[fn2] In certain cases, however, it is necessary to obtain an actual export license from BIS in order to make an export. The important variables needed to analyze the applicable export control restrictions are (a) what is being exported and (b) to whom is the export being made.[fn3]

The EAR contains a detailed listing of items (set forth in the "Commerce Control List") that are subject to export control restrictions, and the Commerce Control List also identifies relevant license exemptions that may be applicable. In addition to the general export restrictions of the Commerce Control List, the EAR also identifies specific export restrictions, such as the prohibition on exporting to certain entities and persons that have been denied export privileges.

Items that are subject to the exclusive jurisdiction of another U.S. agency are outside the scope of the EAR and are not subject to BIS export authority. For example, the Office of Foreign Asset Controls ("OFAC") of the U.S. Treasury Department is responsible for administering the U.S. trade embargoes in effect against various countries. Under the OFAC regulations, U.S. companies and U.S. persons are prohibited from dealing with the U.S. embargoed countries and individuals and entities identified by OFAC as "Specially Designated Nationals."[fn4] In addition, the U.S. State Department Office of Defense Trade Controls has jurisdiction over military and defense related items on the U.S. Munitions List.[fn5]

The Patent Exemption to the EAR

The U.S. Patent and Trademark Office ("PTO") has its own export control provisions that permit, under certain circumstances, the export of technology contained in a patent application for the purposes of obtaining patent protection abroad.[fn6] Technology that is exempt from the export requirements under the PTO regulations is outside the scope of the EAR and not subject to BIS export authority or licensing requirements. In order to obtain an exemption for such technology, the following process must be followed:

  • the first step, of course, requires that an individual or entity file a U.S. patent application;
  • after filing, the PTO has a period of six months within which to issue a secrecy order with respect to the technical data claimed in the relevant patent application;
  • assuming that no secrecy order has been issued, the applicant may apply for a "foreign filing license" from the PTO; and
  • upon receiving the "foreign filing license," the subject technology is then "publicly available" under the EAR and the applicant may apply for patent protection with respect to the subject technology in a foreign jurisdiction, without regard to how the technology in the patent is classified under the Commerce Control List.

It is important to note that the scope of patent exemption to the BIS export control requirements is limited to the information contained in the U.S. patent application. Therefore, if a U.S. company or a foreign developer is to utilize "technical data" that is otherwise subject to export controls, but such data was not specifically identified in the patent application, the patent exemption would not apply. In such cases it is necessary to examine the technology and technical data against the BIS export control restrictions that may apply.

Similarly, if a U.S. person were to send technical data to a foreign country for purposes of preparing a U.S. patent application, the export of such technical data would not be covered by the patent exemption mentioned above. Therefore, it would be necessary for the U.S. person to determine whether there were any export control restrictions or licensing requirements associated with such an export.

What Constitutes an Export

The definition of "export" under the EAR covers not only the physical export of an item, but also includes the disclosure of information (i.e., technology) anywhere in the world, including within the United States, to someone who is not a U.S. national or a permanent resident alien.[fn7] In addition, the placing of information on a server that is accessible from abroad is also considered an export.

Thus, prior to exporting technology or software to a foreign entity, providing technology or software to a foreign national in the United States, or placing technology or software on a server to be accessed from abroad, it will be necessary to determine whether there are any applicable export restrictions under the EAR.

Determining Applicable Export Restrictions

Under the EAR, the burden of determining the applicable export control restrictions that apply to an item is placed on the exporter (which may not necessarily be the manufacturer). The exporter needs to identify the proper classification of the item under the Commerce Control List. This is done by determining the applicable Export Control Classification Number ("ECCN") of the item.

It is often possible to "self-classify" the item by reviewing the Commerce Control List to determine the ECCN applicable to the item. However, such self-classification is not binding on BIS and in certain cases there may be some doubt as to the applicable ECCN. In circumstances where there is doubt as to the ECCN of an item, the exporter should file an export classification ruling request with BIS. This is a one-page application providing basic information on the exporter and technical information on the item to be exported. There is no filing fee for such a classification request. It usually takes BIS four to six weeks to process the application and issue its classification ruling.[fn8] The exporter may then rely on the BIS classification to determine whether, and under what conditions, the export of such item is permissible, or whether an export license is required.

Notice of Export Control Restrictions

The BIS regulations require that an exporter provide notice to the importer that the item exported is subject to U.S. export control restrictions. There is no required format as to how the notice is provided, but at a minimum, it needs to state that the item is exported in accordance with the EAR and that diversion contrary to U.S. law is prohibited, thus informing the importer that any re-export or transfer of the item will need to comply with U.S. export control law. Any agreement entered into with a foreign person related to the export of technology (or any other item) should contain such export control language, and should also have a provision that would permit the U.S. exporter to avoid making an export in violation of applicable export control laws.

Additional Export Control Considerations

BIS takes a very aggressive stance on enforcing U.S. export control requirements, and the penalties for violating export control laws can be severe, potentially involving significant civil and criminal penalties and denial of export privileges. Therefore, the exporter must be responsible for "knowing" (as that term is defined in the regulations, see below) whether an export violation has occurred or is about to occur. In addition, the exporter should have a record-keeping system in place to be able to demonstrate that its exports did not cause any violation of the EAR.

In evaluating whether the exporter is liable for an export violation, BIS will often need to determine the exporter's "knowledge" that a violation has or is about to occur. Knowledge is defined in the EAR as follows:

Knowledge of a circumstance (the term may be a variant, such as "know," "reason to know," or "reason to believe") includes not only positive knowledge that the circumstance exists or is substantially certain to occur, but also an awareness of a high probability of its existence or future occurrence. Such awareness is inferred from evidence of the conscious disregard of facts known to a person and is also inferred from a person's willful avoidance of facts.

Thus, an exporter cannot merely say it did not have affirmative knowledge of a violation, because there may be circumstances where the exporter would have "reason to know" that a violation would occur if the export was shipped.

The EAR requires exporters to retain all records in connection with an export for five years. The records should include all documentation related to the transaction usually produced in the regular course of business (e.g., purchase order, invoice, shipping documents), along with any BIS correspondence, such as a classification ruling or an export license.

* * *

Please note that the export regulations are subject to change at any time. We would be pleased to provide more specific analysis upon request.

Footnotes

1. General information on BIS and the EAR can be found online at http://www.bis.doc.gov

2. A license exemption permits the export of an item without a BIS export license and may be applicable depending on the country involved. For example, an item subject to export restrictions may be exported to France without a license pursuant to a license exemption, but a BIS export license may be required to export the same item to India.

3. In certain instances, it is also necessary to know the end use of the item exported. For example, if the exported item is to be used in activities related to nuclear proliferation, then an export license may be required.

4. See 31 C.F.R. Parts 500-598. It is important to note that the scope of each embargo is different, and that the countries subject to an embargo can change at any time. The countries currently subject to a U.S. embargo are Cuba, Iran, Iraq, Libya, North Korea, Sudan, and Syria. An online version of the sanctions program, country summaries and the "Specially Designated Nationals" list can be found online at
http://www.ustreas.gov/offices/eotffc/ofac/sdn/index.html

5. See 22 C.F.R. Parts 120-130.

6. See 37 C.F.R. Part 5.

7. This is the so-called "deemed export" rule.

8. There is no filing fee for an export license application, but more information is required than that presented in a classification request. The processing of an export license application can take up to three months to be completed.

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